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おすすめジェンダー絵本|あざれあ図書室スタッフに聞いてみた!【前編】

2018.10.29

ジェンダー絵本という言葉を聞いたことがあるだろうか?

ジェンダーとは、社会的・文化的に作られて私たちを限定する「男らしさ」「女らしさ」のこと。 そして「ジェンダー絵本」とは、"ジェンダーを学ぶことができる絵本"のことである。 そう言われてもピンとこない、という読者もいるのではないだろうか。 筆者の私自身も、子どもの頃にジェンダーを絵本から学んだ記憶なんてないからだ。

「あざれあ図書室」には、そんなジェンダー絵本というものをそろえているらしい。

そこで「静岡県男女共同参画センターあざれあ」に、あざれあ図書室とジェンダー絵本についてうかがってきた。

(インタビュアー:岩本 美帆)

岩本 : ジェンダー絵本をたくさん扱っているあざれあ図書室の存在は前々から知ってはいたのですが、実は足を運ぶのは初めてです。図書室はいつからあるのでしょうか?

菊川 : 図書室は、1993年のあざれあ開館当初からあります。今年でちょうど25周年なんです。

岩本 : そんなに長くあるんですか!そもそも、どういった思いを込めてあざれあは作られたのでしょうか?

菊川 :初代所長のインタビュー記事によると、あざれあの機能のうちのひとつに「女性の自立の拠点」というものがあると。

岩本 : 開館当初は女性に特化しているんですね。

菊川 : そうです、当時は「女性総合センター」という名前でした。情報発信を大切に考えていたそうです。公共図書館に対して専門図書室として一般的なレベルからむずかしいレベルまでの情報を幅広くそろえようという思いで始まったそうです。

岩本 : なるほど。そこから今のように「すべての人を支援していこう」と変わっていったんですね。

菊川 : 今の「静岡県男女共同参画センターあざれあ」という名前になったことが表してるように、時代に合わせて変わってきました。ただ、男性も女性もそうでない人も"すべての人"が「その人らしく」ということを大切にして発信していくというところは、開館当初から今も変わっていないと思います。

あざれあ図書室で16年働いている菊川真紀子さん

「本をきっかけに男女共同参画にもっと親しんでもらいたい」という思いから、わかりやすい本と専門的な本が6:4になるように選書して置いている

岩本 : わ〜!あざれあ図書室、たくさんの本があってわくわくするなぁ。ところで、どんな人が利用しているんですか?

菊川 : 男性3割女性7割くらいで、年代は多い順に40代、60代、30代ですね。

岩本 : なるほど。そもそも、どうしてジェンダー絵本を置くようになったんですか?

菊川 : 「小さな子どもから中高生向けのサービスができないかな」と考えていくなかで、2007年からジェンダー絵本をあざれあ図書室のコアコレクションとして集めていこうとなりました。当時の蔵書から「これはジェンダーの観点から読めるね」というものを引き抜いて、ジェンダー絵本として別の置き場に移動しました。

あざれあ図書室で1番目立つジェンダー絵本のコーナー。10月は10月11日の「国際ガールズ・デー」にちなんで女の子が主人公のジェンダー絵本をピックアップ

岩本 : 蔵書の割合としてはジェンダー絵本はどれくらいですか?

菊川 : それがまだ少ないんです…。全蔵書が39,600冊くらいで、ジェンダー絵本は321冊。ただ、ジェンダー絵本のコーナーが1番目立つところにあります。新しい本は毎月約30冊いれているんですが、ジェンダー絵本って出版自体そんなにされていないんです。

岩本 : やっぱりジェンダー絵本ってまだまだ少ないんですね…。

菊川 : そうなんです。1年を通してジェンダーの観点から読める絵本をストックしています。年に1回内容を確認していて、今は年10冊くらいをジェンダー絵本として選んでいます。

岩本 : どういった基準でジェンダー絵本を選書していますか?

ジェンダー絵本は大きく6つのテーマにそって選ばれている

菊川 : ジェンダー絵本についてはテーマが決まっていて、図書選定委員会でそのテーマに当てはまるかという観点で選んでいます。そのテーマは大きく分けて、「みんなちがってみんないい!」「おとうさん おかあさん 大好き!」「いろんな家族がいるんだね」「お姫さまだってたたかうよ!」「ジェンダーの視点を育てよう!」「ジェンダー絵本ガイド」の6つに分かれています。そのうちの最初の3つがより細かくわかれているんです。

岩本 : ジェンダーひとつとってもさまざまな要素があるんですね。あ、『ぐりとぐら』!

ジェンダー絵本の中に、『ぐりとぐら』!?

菊川 : 「ぐりとぐら」はなんでジェンダー絵本なのだと思いますか?

岩本 : うーん、子どものときから知っている絵本なのに全然わからないなぁ〜…(笑)

菊川 : 2匹とも男の子なんですけど、赤い服を着ているんです。ちょっと無理があるかなって部分もあるんですけど(笑)

岩本 : なるほどー!「青は男の子・赤は女の子」みたいに、色にもジェンダーバイアスがあるということが学べますね。そういう些細なことを改めて拾っていくこともとっても大切ですね。

菊川 : 絵本もいろいろな見方をすることができるので、みなさんが知っている絵本もジェンダーの観点で改めて読んでみると、またちがったものが見えてくると思います。

あざれあ図書室について説明してくださった菊川さん。 後編では、いよいよおすすめジェンダー絵本を紹介していただく。お楽しみに!

(撮影:星野 泰晴

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