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地球のお魚ぽんちゃんが語る、男子高校生への「愛」

2018.10.02

突然だが、この漫画を読んで欲しい。


いかがだっただろうか。私は初めてこれを読んだとき、正直度肝を抜かれた。「こんなことを考えつく人がいるのか」と、驚いた記憶がある。

「男子高校生とふれあう方法」は漫画家「地球のお魚ぽんちゃん」によって描かれた作品で、SNSを中心に人気を獲得してきた。特徴は、なんと言っても端々から溢れ出る男子高校生への並々ならぬ愛。

これを描く「地球のお魚ぽんちゃん」とは、一体何者なのか? もしかすると男子高校生のみ恋愛対象にする、新手のセクシュアリティの持ち主なのか?

気になったのでツイートをさかのぼってみると、


この人もしかすると…どスケベなのかもしれない。

ますます気になってきたので企画書を送ったところ、二つ返事で取材のオファーを快諾してくれた。取材現場は、彼女との会話を盛り上げるため、夜の学校跡を選んだ。

(インタビュアー:合田 文)

合田:あの、いつもエロいことばかり考えているんですよね…?

ぽんちゃん:はい。よくエロいことエロいこと言ってはいるんですけど、実際の性の経験に深みがないんですよね、私。今までに人並みに性経験をしていないからなのか、エロいことイコールセックスではないんですよ。

合田:ほう!

ぽんちゃん:誰かと結ばれるまでの過程の中ですごく興奮するものがあって。聞いてもらってもいいですか?

合田:どんとこいです。

ぽんちゃん:私がいちばんエロいと思っているのは、暗闇で。

合田:暗闇…?

ぽんちゃん:そう、暗くて狭い部屋の中に男子高校生と一緒に閉じ込められて、肌と肌が触れ合っちゃったりとかして…。

自分がいちばん興奮するシチュエーションについて熱弁を始めるぽんちゃん

合田:え、ええ。

ぽんちゃん:んでちょっと、キス…とかをするかしないのか?みたいなところがいちばんエロいと思うんですよね。もちろん経験はないんですけど。

合田:はい…むしろどうやったら、男子高校生と暗闇の狭い部屋に閉じ込められるシチュエーションが訪れるんでしょうね…。

ぽんちゃん:でもふと思い返すと、それを「エロいことだ」と感じてしまうのは、今までの自分が経験したことに基づいているからなんです。たぶん暗闇をエロいと思っているのは、幼い頃に好きな男の子とかくれんぼで同じところに隠れていたという記憶からきていて。

合田:ああ〜…それはドキドキしますね。

ぽんちゃん:肌と肌がふれあいそうになるのも、キスしそうになるのも、思春期に似たような経験があったからだということに最近気がついたんです。そしてその記憶がかけ合わさって、私の考える「いちばんエロいこと」が形成されているんだなあって…。こう、点と点が繋がって線になった、みたいな…。

合田:どうしてドヤ顔をされているのか分かりませんが、なんとなく掴めました。ぽんちゃんが年を重ねていく中で経験してきた、いちばんエロいできごとの集大成なんですね…。

ぽんちゃん:エロって奥深いですね。

合田:エロっていう言葉が相応しいんでしょうかね。ときめきみたいな?

ぽんちゃん:ときめきに下心のスパイスをそえて、という感じです。性行為そのものよりも、そこに到達するまでのじれったさみたいなものにエロさを感じます。

合田:…そうなんですね。

ぽんちゃん:一度到達すると、あとは終わりへ向かっていってしまうというか。終わらせたくない、みたいな。なのでその途中にエロさを感じるのかな…。

合田:なんとかぽんちゃんの世界観に慣れてきました。

ぽんちゃん:何をするにしても、エロいことってどうしても考えてしまうんです。目に入ったもの全てがエロを帯びてくる。

合田:ぱ、パワーワードすぎる…。

ぽんちゃん:積み重ねられてきたエロが、いまピークなんですけど、ここでいま猛烈にエロい経験をしてしまったらだんだん落ちていくような気がして怖くて。ずっと、じれったさや童貞感を楽しんでいたいというのはあります。ふふっ。

合田:ふふっ、じゃないですよ(笑)。でも、男子高校生が好きというのも、そのじれったさを楽しみたいからなのかもしれませんね。

ぽんちゃん:そうなんですよ。法的にも手を出しちゃいけないところですし、絶対にどうにかならないという確信があるからずっと楽しんでいられるのかも。

合田:ああ、なんかずっとオーガズムに達したくない人みたいな。

ぽんちゃん:そう。賢者タイムにいきたくない。

なぜか女同士で賢者タイムについて語り合うふたり

合田:じゃあ実際にどうにかなりたいとかではないんですね。

ぽんちゃん:いや、まあ、あの… なりたくないと言ったら嘘なんですけど(笑)。

合田:(笑)。

ぽんちゃん:なりたくないわけじゃない。でもなったら何かが終わってしまう。思想も変わってしまうかもしれない。でも機会があれば…でもダメだし。というジレンマが気持ちいいんです。

合田:ぽんちゃん自身、恋愛はするんですか?

ぽんちゃん:していましたよ!でも男子高校生への熱がはちきれんばかりのときは、それを理由に別れてしまったときがあって。当時付き合っていた彼氏に対して「どうしてあなたは男子高校生じゃないんだ!」って。

合田:うん、うん。でも、男子高校生だけが恋愛対象になるというわけではないんですね。

ぽんちゃん:そうですね。男子高校生じゃない人に男子高校生を求めるのって、なんだかちがうなって。両方に失礼というか、男子高校生へも敬意が足りない気がするので、今は全く違うベクトルで見るようにしています。

合田:LGBTQ+でも、たとえば女性同士のカップルで、どちらかが相手に男性らしさを求めるのってちょっと違うよね、と思う人も多いんです。女性として女性と付き合っているのだから…みたいな。少し似ている気がするので、わかります。

合田:ちなみに男子高生なら誰でも好きなんですか?

ぽんちゃん:はい、本当にどんな男子高校生でも好きです。男子高校生というカテゴリーとして好きなんです。

合田:インスタのハッシュタグごとフォローしているみたいな。

ぽんちゃん:そうなんです、そうなんです。

合田:電車の中で男子高校生に会ったりするじゃないですか。作中に出てくるDKO(男子高校生おんな)と同じように、嬉しくなってしまいませんか?

ぽんちゃん:もう、そりゃ、なりますね。でもDKOも私自身も、一線は引いています

合田:DKOとしての礼儀のような感じでしょうか。

ぽんちゃん:そうですね。あと意識しているのは、DKOは、男子高校生に向けられる全てのポジティブな感情を体現するように描いているという点です。彼らへの母性や憧れ、年下に思うかわいいなという気持ちなど、いろいろな感情を詰め込んでいます。DKOって、妖怪ではないんですが、人間でもなくて…。

合田:常にどこかで男子高校生を見守っている存在のような。なんか、良いバケモノみたいですよね。

ぽんちゃん:そう、そう。

合田:優しいですよね。本当に男子高校生が好きなんだな、って。すごく彼女は優しいし、思いやりや愛を感じますよ。私は結構そこが好きで。

ぽんちゃん:あ、まさしくそうなんです!私自身も、この漫画のテーマは愛だと思っていて。結構ホラーとかも言われるんですが、ラブストーリーだと思っています。

合田:付き合うことを目的とした愛ではなく、純粋な愛の気持ち。

ぽんちゃん:そう、無償の愛というか。

合田:男子高校生が拉致されて、そこから救い出すシーンとか、身体をはられていますよね。

ぽんちゃん:そうなんです、個人的にも気に入っているシーンですね。

合田:いつも手ぶらであるいていて、何かに頼ろうというわけではなく身一つで守る。立派ですし、愛を感じます…。

ぽんちゃん:男子高校生ってまだ未完成な部分もあって、そこが魅力のひとつでもあると思っているのですが、自分で自分の価値に気づかなかったり、どう思われているか不安になったりする年頃だと思うんです。でも、こうやって守ってくれている人が絶対にいるんだよってことを伝えたい。気づいていないところで絶対に味方はいるから。

合田:わ〜、これは深い。愛情が気持ち悪く表現されているけれど、決して彼らを傷つけたりしないですもんね。

ぽんちゃん:そうなんです。この漫画は愛がメインテーマだと考えているので、「やばい」のその先も、ちょっと見つけてもらえると嬉しいですね。

合田:ぽんちゃんの作品は「ああ、私もこういうの好きでいいんだ」と思わせてくれるところがありますよね。

ぽんちゃん:男子高校生が好きで、こんなことを考えていて、私ってかなりマイノリティじゃないですか。それでもひとつの作品として本が出たし、Twitterでも見てくれている方がいっぱいいて。「ああこういうのもいいんだ、ありなんだ」と思ってくれるといいな、と。

合田:それ本当に大切な考え方だと思います。

ぽんちゃん:100人いれば100通りの考え方があって、たとえば同性を好きでも異性を好きでも、男子高校生が好きでも、好きだからこそ悩むというか。悩みと好きな気持ちって比例すると思うんです。

合田:どうでもいいことには、悩みませんもんね。

ぽんちゃん:正直私も作品発表するまで「いいのかな」と不安でした。でも、自分が本当にそれが好きだと気づけたとき、一気に強みになったんです。ひとりひとりが持っている「好き」は突き詰めていくと、それがどんな内容であれ、きっとポジティブな方向に繋がっていくと思うから。その道を進んで間違いじゃないと思って欲しいです。

合田:勇気になります。

ぽんちゃん:何かを好きになるということに、自信が持てない人もいるかもしれない。でも、自分を信じて好きな気持ちを持ち続けることが大切なのかなあと思います。今私を応援してくれる方がいてくれるのも、私が「好き」を貫いているからだということを、ずっと忘れずにいたいですね。

好きはきっと強みになる。"普通"という枠からは少し飛び出しているかもしれない地球のお魚ぽんちゃんの愛はいつの間にか彼女を形成する大切なパーソナリティとなり、いつしか仕事にもなっていった。

そして彼女はもうひとつ大切なことを教えてくれた。

あなたの知らないどこかで、あなたをそっと見守ってくれている人がいること。きっと誰かが絶対に味方でいてくれること。

それは、必ずしも目に見える存在ではないかもしれない。

そう。DKOのように。

(撮影:漆原未代

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